医師が徹底解説!健康に良い水の選び方と正しい飲み方ガイド

「水って、どれも同じじゃないの?」と感じている方、多いのではないでしょうか?でも実は、水にも“健康にいい水”と“そうでもない水”があるんです。しかも、ミネラルウォーターを選んでいれば安心…と思っているあなた、もしかすると間違った知識で損しているかもしれませんよ。

最近では、海洋深層水、アルカリイオン水、シリカ水、炭酸水など、まるで美容ドリンクのように進化した水が数多く登場しています。ラベルに「美肌」「デトックス」「疲労回復」などと書かれていると、つい手に取りたくなってしまいますよね。

でも、医師の視点から見ると「健康に良い水」の条件は、驚くほどシンプルです。そして、その選び方や飲み方をほんの少し工夫するだけで、あなたの体調や肌の調子、集中力までも変わってくるんです。今日はそんな“本当に身体に良い水”について、医学的に、でもわかりやすくお話ししていきますね。


健康に良い水の第一条件は「安全で清潔なこと」

どれだけラベルに魅力的な効果が書かれていても、まずチェックすべきなのは「安全性」です。日本の水道水は世界でもトップクラスの安全基準を誇っており、50項目以上の厳しい検査をパスしないと供給されません。これはWHO(世界保健機関)の基準とも一致しています。

つまり、日常生活の中で“身体に悪い水”を飲む可能性は極めて低く、逆に「安全かどうか」がもっとも重要なポイントということ。海洋深層水や温泉水などの“機能水”はあくまで付加価値として楽しむ程度にとどめておくのが、医学的にもおすすめです。


ミネラルウォーターの真実:本当に栄養補給できるの?

「ミネラルが豊富だから身体に良さそう」と、ミネラルウォーターを選ぶ方は多いと思います。もちろん、カルシウムやマグネシウムは骨や筋肉、神経の働きに必要なミネラルですが、問題は“量”なんです。

たとえば日本人の1日のカルシウム推奨摂取量は650〜800mg、マグネシウムは男性で370mg、女性で290mgが目安。ところが、市販のミネラルウォーターには1リットルあたり、カルシウム80mg、マグネシウム40mg程度しか入っていないものがほとんどです。

つまり、必要な量を水だけで摂ろうとすると、1日で8〜10Lもの水を飲まなければならない計算になります。これは現実的ではないですし、過剰な水分摂取は低ナトリウム血症や腎臓への負担を引き起こすリスクにもつながります。

結論として、ミネラルは水ではなく、食事から摂るのが最も効果的です。小魚、納豆、豆腐、乳製品、野菜などをバランスよく取り入れることが、健康の近道なんです。


「美味しい水」の秘密は、温度とpHにあり

「この水、まろやかで飲みやすいな」と思う水に出会ったこと、ありませんか?実は、これは偶然ではなく、科学的な理由があるんです。

一般的に、最も“美味しい”と感じる水は、常温(20〜22℃)で、pHが7.4〜7.6の弱アルカリ性です。この条件の水は、口当たりがやさしく、喉越しもスムーズ。さらに、冷たすぎないことで胃腸にもやさしく、特に朝起きた直後や食事前にぴったりの温度なんです。

冷たい水をがぶ飲みすると、胃の血管が収縮して消化に負担をかけることがあるので、冷え性の方や胃腸が弱い方は、なるべく常温か少しぬるめの水を心がけてみてください。


「水はたくさん飲めばいい」は誤解。大切なのは“飲み方”

「1日に2Lの水を飲みましょう」という言葉はよく耳にしますが、実は“どれくらいの量をどう飲むか”の方が重要です。

成人であれば、1.2〜1.5Lを、200mlずつこまめに分けて飲むことが理想です。食事の合間や仕事の合間に少しずつ水分を補給することで、体内への吸収率が高まり、むくみや腎臓への負担も避けられます。

運動後、入浴後、起床直後など、失った水分を補うタイミングで意識して水を飲むことも大切です。逆に短時間に大量の水を飲むと、体内のナトリウム濃度が急激に低下し、「水中毒」や意識障害を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。


やんちゃな健康ポイント🧑🏻‍⚕️

Doctor Coucou

「健康に良い水」を選ぶのは、実はとてもシンプルなんです。高価なボトルウォーターや話題の美容水も悪くはないですが、基本は「安全で清潔な水を、適切な量で、タイミングよく飲むこと」。これだけで、体調も、肌も、毎日のパフォーマンスもぐっと良くなりますよ。まずは今日から、常温の水を少しずつ飲む習慣を始めてみてくださいね。

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