玉ねぎ=血管の味方!食べ方次第で健康効果は倍増
「血管の掃除屋」とも呼ばれる玉ねぎ。毎日の食卓に登場するお馴染みの食材ですが、実はどのように食べるかでその健康効果が大きく変わるのをご存知ですか?玉ねぎには血流をスムーズにし、動脈硬化や高血圧を予防する栄養素が豊富に含まれています。しかし、調理法によってはその大切な栄養素を無駄にしてしまうことも…。では、最も効果的に玉ねぎを摂取する方法とは?詳しく解説していきます。

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ケルセチン:血管を強くし、動脈硬化を防ぐ抗酸化成分

玉ねぎの健康効果の中心となるのが「ケルセチン(Quercetin)」です。これはポリフェノールの一種であり、特に血管の健康に優れた効果を発揮します。ケルセチンには以下のような働きがあります。
血管壁の弾力を保ち、動脈硬化を防ぐ役割を果たします。また、悪玉コレステロール(LDL)を減少させ、善玉コレステロール(HDL)を増やすことで、血液の循環を改善し、心血管疾患のリスクを低減します。
さらに、ケルセチンは強力な抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去する働きがあります。これにより、血管の老化を防ぎ、高血圧や脳卒中のリスクを軽減することができます。アメリカのテキサスA&M大学の研究によると、毎日玉ねぎを半分以上摂取した人は、HDL(善玉コレステロール)が約30%も増加したという結果が出ています。つまり、血管を健康に保つためには、玉ねぎの摂取が非常に効果的なのです。
玉ねぎは「生」で食べるのがベスト?

玉ねぎを食べるなら、生と加熱、どちらが良いのでしょうか?答えは「生で食べる」ことです。その理由は、玉ねぎに含まれる「アリシン(Allicin)」という成分にあります。
アリシンには次のような効果があります。
血液をサラサラにする作用があり、血小板の凝集を抑えて血栓の形成を防ぎます。また、悪玉コレステロールを減らすことで、動脈硬化の予防につながります。さらに、抗菌・抗ウイルス作用もあり、免疫力を高める効果も期待できます。
しかし、アリシンは70℃以上の加熱で壊れやすいため、できるだけ生で食べることが推奨されます。ただし、生の玉ねぎは辛味が強く、苦手な人も多いですよね。その場合は、スライスして15〜30分ほど空気にさらすと辛味が和らぎます。また、一度水にさらす方法もありますが、長時間水に漬けると水溶性の栄養素(ケルセチンなど)が流れ出てしまうため、1〜2分程度にとどめましょう。
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玉ねぎの皮、捨てるのはもったいない!

玉ねぎを調理する際、外側の茶色い皮を捨ててしまっていませんか?実は、玉ねぎの皮には最も多くのケルセチンが含まれています。
韓国・徳成女子大学の研究によると、玉ねぎの中心部よりも外側に行くほどケルセチンの含有量が増え、特に皮の部分に最も多く含まれていることがわかりました。中心部のケルセチン含有量は0.18mg/gだったのに対し、皮の部分にはなんと8.41mg/gものケルセチンが含まれていたのです。
では、玉ねぎの皮をどのように活用すれば良いのでしょうか?
スープや味噌汁を作る際に、皮ごと入れて煮込むと栄養がしっかり溶け出します。また、乾燥させた玉ねぎの皮を煮出して、お茶として飲むのも手軽な方法です。さらに、乾燥させてミキサーで粉末にし、料理に加えると香ばしさもアップ!
加熱に強いケルセチンの特性を活かして、これらの方法で効率的に摂取しましょう。
やんちゃな健康ポイント🧑🏻⚕️

玉ねぎは血管の健康を守るために、毎日でも摂取したい食材です。ただし、その効果を最大限に得るためには食べ方が重要です。アリシンを摂取したいなら生で、ケルセチンを逃したくないなら皮ごと活用しましょう。辛味が苦手ならスライスしてしばらく置いてから食べると食べやすくなります。毎日の食事に上手に取り入れて、血管を元気に保ちましょう!